栗拾いに行ってきました 2



ベリンゾーナの駅から
ハイキングコースになっている道を歩いていくと
最初は住宅地が続くのですが
だんだん家が古めかしくなり
いよいよ石造りの家になってきます。


妊婦(私)と赤ん坊(産まれて10週目)連れなので
ときどき休憩しながら
久しぶりに会うファミリーメンバーと近況を喋りながら
どんどん坂を上っていくと



石造りの家も、家ではなく小屋になり
合間にブドウ畑がひろがり始めます。


それも途切れ始めたころ
足もとを見ると


あ!


栗だ!



栗林の始まりです。






拾い放題だからといってアホみたいになんでも拾うのではなく
しっかり虫食いがないかどうか見極めて
いいものをちょっとだけ、もらっていこうね!
そうでないとあとが大変だからね!!
と、旦那と我が家ルールの確認をして
(毎年痛い目にあっているのです。。)


いよいよ、栗拾いスタート。




もう、ここからは個人作業です。
ときどき「こっちに大きいのがあるよ〜」という声がかかったり
ばったり出会ったメンバーと「最近どう?」とゆるく喋ったり
ということはときどきあるものの
基本的には1人でとにかく栗拾い。


林の入り口から丹念に栗を拾い始める人もいれば
一度ざっと見渡しながら上に登ってみて
よさそうなところに戻りながら拾う人も
ランチをとる場所に荷物を置いてから拾う人もいる。
同じファミリーとは言え、それぞれさまざまです。


私はもちろん荷物を置いてから。
義妹1が赤ん坊にミルクをあげながら荷物番をしてくれました。





私の実家の栗拾いには、厚手の靴と手袋と火ばさみが
欠かせないのですが
旦那ファミリーは、みんな家から大きい袋を持参するだけ。
あとは林で手頃な棒をひろって
その棒でがさがさやって実をイガからはずし、素手で拾う。


私が厚手の靴でイガをこじ開け
皮の手袋をした手で実を取っているのを見て
(さすがに火ばさみは持っていきません)
毎年誰かは
「来年は手袋を持ってこようっと」
と呟くのですが
いまのところ、持ってくる人はいません。
みんなやっぱり袋のみ。


痛くないのかなぁ。。




日本の栗と比べて、ちょっと小さめのスイスの栗。


ヨーロッパの栗はどこもこんな感じのようで
スーパーに並ぶのも
スイスの町の辻々に並ぶ焼き栗屋さんの栗も
こんな小さめの実です。





この日、チューリッヒ近郊は一日中霧が晴れなくて
なんともどんよりとしたお天気だったようですが
南のベリンゾーナは快晴で
歩いているときは、どんどん脱いで最後はTシャツになるくらいの
秋のぽかぽか陽気でした。


でも、栗林は木漏れ日が注ぐとはいえ日陰。
長時間いると体がだんだん冷えてきます。


時間もそろそろいい頃合いなんじゃないかな。。
と思った頃、やっぱり誰かが
「お昼だよーーーー!」
と叫びました。


林のあちこちから応答が。
あんた、そんなところまで行ってたの! というところから
姿を現す人もいます。





ぽっかりと日なたになっているところを探して
めいめいお弁当をひろげ、ランチタイム。


お弁当と言ってもここはスイスです。
日本のような手の込んだお弁当ではありません。


まず、チップスやナッツやピクルスが回ってきて
「あ、これ美味しい」
「どこのやつ?」
とか言いながら
パンと干し肉とチーズをナイフで切って
野菜スティックなんかも回ってきて
お腹いっぱいになった頃に
おやつもどんどん回ってくる、という具合。




この年1回の恒例行事。
実は、ランチがメインだと思われます。


それぞれが「これは美味しい!」というものを持ち寄って
回して回して
ついでに情報交換して
帰りの電車でも、誰が持ってきたなにがおいしかったという話で
ひたすら盛り上がり
次の年のランチタイムには
去年美味しいものを持ってきた人の周りに人が集まるのです。






栗林をてくてく歩くのは
ほんとに気持ちがよかったです。


風の音。
葉っぱの音。
ときどきイガグリが落ち葉の上に落ちて転がる音。
誰かが一心不乱に栗を探して棒を扱ってる音。




日本の秋もきれいだったけど
スイスの秋もきれいだなぁとしみじみ思った一日でした。




☆ ☆ ☆



にほんブログ村 健康ブログ アレクサンダー・テクニークへ
にほんブログ村


にほんブログ村 海外生活ブログ スイス情報へ
にほんブログ村


にほんブログ村 その他生活ブログ 季節・四季へ
にほんブログ村


☆ ☆ ☆