家族旅行で Soglio工場見学
イタリアとの国境にある小さな村（というか在所。。）
Castasegnaカスタゼニャにある、Soglioの工場。
去年、旦那がガイドしたナショナルパークでのツアーに
このSoglioのオーナー夫妻が参加して
「ぜひうちにも来て。今度は私たちがガイドしますよ」
と声をかけていただいたのがきっかけで
このSoglioの工場に総勢２０人で押し掛けました。
Soglioという名前の通り
Soglioソーリオ村のハーブを使ったプロダクト。
http://www.soglio-produkte.ch/
日本への展開はまだのようです。
Soglioの工場は、昔ホテルだったところを改装したもの。
このあたりは景観を守るための条例があって
中は変えても外は昔のままを残すので
工場の外観はいまでも、こじんまりとした田舎のホテルです。
一階には直営店。
石鹸、シャンプー、リンス、シャワージェル
マッサージクリーム、オイルなど。
ここのマッサージオイルは香りもいいので
ハイキングのあと、これで足を揉んだりしています。
見慣れないものもありました。
最近開発している「石シリーズ」
（いや、ほんとうのところどういう名前なのかは知りません。
私が見たままの感じで勝手にこう呼んでいるだけです。。）
さまざまな石が採れる土地柄を生かしてなのでしょうか。
石をテーマにした香水。
なんとパッケージも石。
アクセサリーもありました。
なんというか、天然石というと「パワーストーン」で
ローズクォーツとかアメジストとか
ふわっとしたイメージをいままで持っていたのですが
なるほど、これも天然石。
無骨なほどに「天然石」であります。
ではいよいよ工場へ。
工場と言っても
こうじょう というよりは
こうば という感じです。
古いホテルを改装したものなので
そこここに名残が漂っていました。
壁には、プロダクトをテーマにしたカトゥーン画が。
これはアフターシェービング用のカスタニアを使ったオイル。
どこもかしこもこじんまりとした造りです。
エレベーターを入れられないようで
重いオイルの持ち運びが最小限ですむように
一階にオイルや石鹸を作る部屋がありました。
ハーブを保存・貯蔵している部屋。
「いちばん大切なところです」と
オーナーは言っていました。
ハーブは、Soglioソーリオ村で栽培されているとのこと。
このあたりは、見ての通りなんにもないし
北イタリアのお金持ちたちが高級車に乗って
サンモリッツと行き来するのをただ眺めて暮らして
若者はもちろん出て行くし
出て行かない人も、ここで仕事を見つけるのは難しいから
一日中外に仕事に出て帰ってくるだけ。
どんどん過疎化が進む村だったの。
なんの価値も意味もない村。
そこで暮らしている人たちにとっても
自分たちの人生にはなんの価値も意味もないみたい。
そんな状況をなんとかしたいと、このSoglioは始まったのよ。
このあたりで当たり前に生えている植物を使って
なにか作って売ることができれば雇用もうまれるし
人々も多少はこの土地に興味をもってくれるでしょう。
ここで働く人はほとんどここで生まれ育った人。
たいていは、子どものいるお母さんたちです。
今日ここで店番と事務仕事をやってくれてる彼女も
ここで生まれて育って結婚して２人子どもがいるのよ。
見学が終って
オーナーがふるまってくれたリンゴジュースを飲みながら
みんなが香水のテスターでいろいろ試したり
お買い物をしている間に
オーナー夫人がそんなことを話してくれました。
オーナーの話を聞きながら
日本各地にある原発を抱えた村を思いました。
一見、なんの価値も意味もないような
日本の田舎の村々。
住んでいる人が「ここには何もない」と口を揃えて言うような村に
「雇用が生まれるよ」と多くの原発は誘致され
どんどん建設されていったけれど
（いまも建設計画がすすんでいる村もありますね）
そこはほんとうに何もない村だったんだろうか。。
「何もない」ってあり得ないですよね。
ただ、あることに気付いていないというだけのこと。
一歩通行の視線からは
ものごとの全容は見えづらい。
工場の前のおうちの窓辺のゼラニウムがきれいでした。
工場内の写真、もっと撮っているのですが
こじんまりとしたところに２０人も押し掛けてしまったので
うまく映っているのがあまりなく。。
ありゃりゃ。
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