久しぶりのハイキング 2


さて、ハイキングも後半戦です。






後半は、ヴァリス名物の用水路のわきを歩いていきます。



この用水路は、スイスドイツ語でSuonen、
フランス語でLes Bissesと呼ばれるもので
14世紀頃から使われています。


雨量が少ないヴァリスの村々の
牧草地の灌水用に、長い間使われていました。
ほとんど山地のヴァリス州において
酪農は、ほぼ唯一の生きる糧だったので
この用水路はまさに生命線でした。





途中、丸太をくり抜いたものが使われている箇所もありました。



継ぎ目はこんな風に。




今回は比較的安全な場所でしたが
ところによっては断崖絶壁に設置されていたりもして
この用水路のメンテナンスは命がけの仕事だったそうです。


年に一度、男たちが教会に集まって
その年のメンテナンス係をクジをひいて決めました。
「あたり」のナンバーは、7だったり13だったり。





こういうぎりぎりの暮らしの中で生きのびるため
みなで知恵を出し合い、力を出し合っているうちに
民主主義が始まっていったのだそうです。


理想があって民主主義が生まれたのではなく
必要があって生まれたものだったのですね。


そのあたり、もうちょっと肌で感じながら
学んでみたいなぁと思っています。




スイスは小さい国ですが
地方ごと、谷ごと、もっと言うと集落ごとに
日照時間や雨量、地形、地質などの生活条件が全く違うから
生活のルールもそれぞれに違いがでてきて当然だという前提で
国が成り立っています。


結果、ゲマインデが地方分権の最小単位となって
細かいルールを独自に制定する権限を持つことにつながる。。


などなど、知っていくとなかなか面白いのです。






さてさて。
話はハイキングにもどって。


いろんな花も咲いていました。






前回の冒頭の写真と同じ花です。
菜の花にそっくり。
アブラナ科の一種だと思われます。



これはBuchsblättrige Kreuzblume。
地面に這うようにして咲く、小さな花たちでした。






午後のどんどん強くなる日差しと
ずっと絶え間なく聞こえる水の音が心地よくて
疲れを感じないままずっと歩いていきました。




Vispの町が見えてきたら、そろそろゴールです。





Ausserberg駅のある村には
石葺きの家が並んでいました。



このあたりは、こういう風に平べったく加工しやすい石が
よく採れるのだそうです。





駅前のレストランでアイスクリームを食べ
本日のハイキングは終了です。


お天気のよくない日が続いたら
ちょっと遠出して太陽光を浴びるのは
いいアイデアだな〜と再確認した1日でした。



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